仕事図鑑

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ホワイトハッカー

サクッとまとめを確認!
ホワイトハッカーはこんな仕事!
  • POINT01

    サイバー攻撃から国や組織を守る仕事

  • POINT02

    攻撃者の視点からより強力なセキュリティを構築

  • POINT03

    サイバー攻撃の脅威は年々増え続けており、ホワイトハッカーの重要性も増している

ホワイトハッカーとは

国家や企業の情報インフラを守るサイバーセキュリティのスペシャリスト

ホワイトハッカーはサイバーセキュリティの高度なスキルを駆使して社会を守る重要な仕事です。
ブラックハッカー(別名クラッカー)のような脅威から国家や企業の情報インフラを保護するために活動し、緊急時には迅速な調査と分析をしてインシデントに対応します。

ホワイトハッカーの大きな特徴としてブラックハッカーが使う攻撃技術に詳しいことがあります。
これは攻撃者の立場からシステムを点検することで攻撃者の嫌がる強固なセキュリティを構築することを目的としているからです。

このように攻撃にも悪用できる技術を扱うのでホワイトハッカーには高い職業倫理が求められます。
そのため海外ではエシカルハッカー(倫理的なハッカー)とも呼ばれています。

クラウドサーバーやIoTなどネットワークを利用したサービスや機器は増え続けており、そうした情報インフラをサイバー攻撃から守るホワイトハッカーの重要性は高まり続けています。

ホワイトハッカーの仕事内容

攻撃者の視点から脆弱性を見つけ、セキュリティの強化に役立てる

ホワイトハッカーの仕事は主にセキュリティの構築、攻撃者への対処、インシデント対応、システムの保守点検といったものになります。
システム保護など防御の構築に重点を置くセキュリティエンジニアとは違い、ホワイトハッカーは攻撃者の視点からセキュリティを評価することで防御側からでは見落としがちな脆弱性を発見します

インシデントが起こった際には素早く原因を特定すると同時に関係者への報告と対処法の指示をすることで事態の悪化を防ぎ、企業へのダメージを最小限に抑え込みます。

ペネトレーションテスト
システムの脆弱性を調査するために、管理者の許可のもとで模擬攻撃をします。
これによりセキュリティ上の盲点や欠点を発見し改善に役立てます。
脆弱性評価
システム全体を定期的にチェックし、潜在的なリスクや弱点を調べます。
評価結果をもとにセキュリティ対策を企業へ提案します。
インシデント対応
「インシデント」とはビジネスシーンにおける重大事件や事故のことで、サイバー攻撃や情報漏洩などのトラブルをインシデントと呼びます。
インシデントが発生した時に、原因を素早く特定すると同時に関係者への報告と対応策の指示を行い事態の収束をはかります。
デジタルフォレンジック
いわゆる「デジタル鑑識」と呼ばれる技術です。
攻撃を受けた機器などを調査し、攻撃の手口や犯人を特定するための証拠を集めて分析します。
セキュリティコンサルティング
企業のもつセキュリティ上の問題や悩みに対して専門的な知見から解決策を提案します。
セキュリティポリシーの策定やリスク管理、システム構築など企業の悩みはさまざまです。

ホワイトハッカーになるには

ホワイトハッカーへの道のり

ホワイトハッカーを目指すならコンピューターサイエンスやサイバーセキュリティについて学ぶ必要があります。
幅広い知識やスキルを覚えることになるので学校に通い専門分野を体系的に勉強するのがオススメです

進路には大学の情報工学科や専門学校のホワイトハッカーコースなどがあります。
大学と専門学校の違いを簡単に説明すると、理論など知識面からスキルを身につけるなら大学、手を動かし実践的な学習を通してスキルを身につけるなら専門学校に強みがあります。
自分と相性の良い進路を目指しましょう。

卒業後は情報セキュリティ企業やサイバー警察、企業のIT部門のようなセキュリティに関連する場所へ就職しましょう。
知識やスキルが重要なのでITエンジニアとしてセキュリティの技術を磨きホワイトハッカーへとキャリアアップした人もいます。

常に新しい脅威が現れるので、就職してからも継続的に勉強することが大切です。

求められる知識・資質

ハッキングの知識
攻撃手段に精通することで攻撃者にとって嫌なシステムを構築します。
ペネトレーションテストのように実際にハッキングを試みることでセキュリティをチェックする業務もあります。
プログラミングスキル
ホワイトハッカーならプログラミングスキルは必須です。
プログラミング言語にはPythonやC言語、JavaScript、SQL、シェルスクリプティング、アセンブリ言語といったものがあります。
法律知識
「不正アクセス禁止法」などサイバーセキュリティに関する法律はたくさんあります。
そうした法律や適用事例をしっかりと理解しましょう。
トラブルへの対応力
インシデントは機密情報の漏洩、個人情報の漏洩、クレジットカードの不正利用など状況によってさまざまです。
どんなインシデントへも臨機応変に対応しましょう。
職業倫理
ホワイトハッカーは悪用すれば社会に大きなダメージを与える可能性のある技術を身につけます。
決して悪用しないという高いモラルを持ち周りから信用される人材になりましょう。

必要な資格・試験情報

資格で自分のスキルを客観的に証明できるとクライアントも安心

ホワイトハッカーになるために必要な資格はありませんが、資格を取得し自分のスキルを客観的に証明できると有利です。
「認定ホワイトハッカー(CEH)」は取得に費用こそかかりますが、海外でも通じる資格なので役立つ場面は多いでしょう。
また、国家資格である「情報処理安全確保支援士」のように行政の案件の受注条件となる資格もあります。

ホワイトハッカーをを目指せる専攻

ホワイトハッカー専攻
AI・ITワールド
4年制

ネットワークやセキュリティ学習をはじめ最先端技術を学び、ホワイトハッカーへ。

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